弱みを隠す姿勢から、弱みが伝わる

「あなたの弱みは何ですか?」

 この質問の答えに迷う就活生は多い。
 自分をPRしにきている面接の場で、逆のことを話さなければいけないのはプレッシャーに感じるのだろう。気持ちは分かる。

 この質問の対策として、自分の強みを強調した表現で相手に伝えるという作戦に出る人がいる。

「優しすぎるところです」「頑張りすぎるところです」「計画的すぎるところです」

 という回答だ。

 僕はおすすめしない。
 なぜなら、多くの場合、面接官は次のようなポイントを見たくてこの質問をしているからだ。

・向上心、自分への課題意識
・弱みをしっかりと相手に伝えられる自信があるか
・自分に課題を見つけたときにどのように克服しようとする人なのか
・自分のことを分かっているか

 どの意図で聞いているにせよ、その場しのぎの回答が欲しくて質問をしていないのは間違いない。むしろ、かわしたような回答をすること自体が、きみの弱みに感じられてしまうものだ。

 ではどうしたら良いか。

 基本的には、隠したりごまかしたりせずに、しっかりと伝えよう。
 その上で、その弱点を放置していない姿勢を見せることが大切だ。

「毎日〇〇を実行することによって克服しています」
「失敗する時はいつも〇〇なときなので、友人に注意してもらうようにお願いしています」

 など、現在進行形で努力している姿とセットで伝えるのだ。

 その内容が、しっかりとしていれば、ノビシロがある人、常に自分に課題意識をもって成長できる人、自分を客観視できる人という好印象を与えることができる。

 すべてのひとに強みがあるように、すべての人に弱みがある。
 その弱みと向き合える強さを見られている。