物流トラック写真はイメージです Photo:PIXTA

企業倒産は、新型コロナ関連融資が広く浸透したことで抑制された状態が続いてきたが、ここへ来て反転の兆しが見えてきている。物価高や円安が企業収益を圧迫しているためで、燃料高にあえぐ運送業界も例外ではない。その運送業界では、2022年8月に(株)グッドビリーヴ(大阪府摂津市)が大阪地裁から破産手続き開始決定を受けた。2014年以降、業績を急拡大させていたが、経営悪化が決算書から読み取りにくい“隠れゾンビ”だった。その転落の経緯を帝国データバンクが解説する。(帝国データバンク大阪支社情報部 三好暁久)

ゾンビ企業の割合
道路貨物運送業は15.7%

 帝国データバンクでは2022年7月、国際決済銀行(BIS)の「ゾンビ企業」の定義である「3年以上にわたってインタレスト・カバレッジ・レシオ(ICR)1未満、かつ設立10年以上」に該当する企業を調査し、国内に約16.5万社の「ゾンビ企業」が存在すると推計した。