米中間選挙、民主、共和拮抗の情勢
大統領選の組み合わせも変わる?
2024年大統領選の前哨戦ともいえる議会中間選挙が約1カ月後に迫るが、当初、共和党が上下両院で過半数を取るとされていた状況はここにきて変わってきた。
6月に最高裁で出された妊娠中絶権利見直し判決に保守的な地域の女性も反発を強めている影響を共和党が受け、またトランプ前大統領の岩盤支持層と伝統的な共和党支持層の間での溝も目立ってきた。
トランプ氏の影響力は依然、強いが、独断的な政治手法への懸念も少なくない。ただ一方で民主党のバイデン大統領に対しても支持率は少し回復しているものの、「高齢」を懸念する声は根強い。
中間選挙の直近の見通しは、民主・共和党が肉薄した戦いを展開する情勢で、24年大統領選についても「バイデンVSトランプ」の争いになることが第一シナリオだが、中間選挙の結果次第では、民主党はハリス副大統領、共和党はデサンティス・フロリダ州知事が候補者に浮上する第二シナリオの可能性も考えられる状況だ。