仕事で毎日使うのに、誰も教えてくれない「メールの文章術」。返信・アポ取り・仕事の催促・お詫び・感謝など、言葉選びに迷うシーンは多々あります。そこで、本稿では累計10万部突破のベストセラー『気のきいた短いメールが書ける本』より一部を抜粋・編集して、好かれる人と嫌われる人の「忙しいときの言葉づかい」の違いを紹介します。
忙しいときこそ言葉づかいに要注意
仕事の催促は、相手の意欲をそがず、かつ急いでもらえるように文面を工夫する必要があります。
×議事録はまだ送ってもらえないのでしょうか。
〇議事録の進捗状況はいかがでしょうか。
×の書き方は、メールでは嫌味な印象を与えます。催促をする際は、「進捗状況」という言葉がとても便利です。
ストレートな表現でも問題ない場合
ご多忙のところ申し訳ありません。
報告書の進捗状況はいかがでしょうか。
次の会議で報告する予定となっておりますので、
今週中にいただければ助かります。
よろしくお願いいたします。
発注先などに向けて催促する場合は、あまり気をつかいすぎず、この程度のストレートな表現でも問題ありません。
一昨日、修正案をいただくお約束になっておりましたが、
お進み具合はいかがでしょうか。
ご多忙のこととは存じますが、一両日中にお送りいただけますと幸いです。
「進捗状況」と同様に、「お進み具合」もよく使われます。「一両日中」とは「1~2日のうち」という意味で、明日もしくは明後日までととらえるのが一般的です。
仕事をスムーズに催促できるフレーズ集
相手に不快感を与えることなく、仕事をスムーズに催促できる便利な表現をいくつかご紹介します。
至急ご確認ください。
→何かの手違いも想定して確認を要請します。
そろそろいかがでしょうか。
→後ろ倒しした締切日が迫ってきたとき。
楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。
→締切の前日に念を押すメール。
なんとか明日までに間に合わせていただきたくお願い申し上げます。
→どうしても無理をしてもらいたいとき。
→保留された案件について回答を催促する場合。前の約束を暗示する「その後」は便利な言葉です。
〇お返事をお待ちしております。
→よほどの緊急事態、相手との関係を気にしなくてもいい場合ならともかく、目上の人や気をつかうべき相手に「大至急」は失礼です。
(本稿は、『気のきいた短いメールが書ける本』より一部を抜粋・編集しました)