業績が悪く給料が上がらない。頑張っているのに成果が出ない。
そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』(11/30刊)。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。27歳入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、6つの習慣──「全体最適の習慣」「バリューを出す習慣」「学ぶ習慣」「因数分解の習慣」「1%にこだわる習慣」「サボる習慣」にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
「後発でも1位になれる方法」を初公開
この記事を読んでいるあなたは、どんな人だろう。
「自分自身を成長させ1位になってみたい」
「会社を成長させ業界1位にしてみたい」
それとも、
「そもそも1位になることに何の意味があるの?」
「今から1位になるなんて無理!」
という人だろうか。
いずれにせよ、『1位思考』を読み終わる頃には、あなた自身が大きく変わっていることを実感すると思う。
本書では、1位になる楽しさ、後発でも1位になれる再現性のある方法をすべて公開した。
私、猿渡歩(えんど・あゆむ)は、Anker(アンカー)グループの日本法人、アンカー・ジャパン株式会社の代表取締役CEOをしている。
アンカーグループは、世界№1モバイル充電ブランド「Anker」、オーディオブランド「Soundcore(サウンドコア)」、スマートホームブランド「Eufy(ユーフィ)」、プロジェクターブランド「Nebula(ネビュラ)」等を中心に、米国・日本・欧州をはじめとした世界100か国以上で展開するハードウェアメーカーだ。
何もない雑居ビルの一角からの大逆転
アンカー・ジャパンは2013年1月、何もない雑居ビルの一角で産声を上げた。
初年度の売上は約9億円だったが、8年後の2021年に売上300億円を達成。
モバイルバッテリーや充電器などで国内オンラインシェア1位(※)を獲得している。
出所:ユーロモニターインターナショナル。2020年の小売販売額ベース、2021年11月に実施された調査に基づく。モバイル充電ブランドは、小売売上の75%以上を携帯電話充電器製品が占めるブランドと定義。携帯電話充電器製品には充電器、ワイヤレス充電器、モバイルバッテリー、充電ケーブルが含まれ、これらの製品は、他の家電機器にも使用可能なものとする
1位思考とは?
アンカー・ジャパンが進出したのは、「3Low」(Low Passion=消極的な購買姿勢、Low Recurring Rate=低いリピート率、Low Average Selling Price=低い平均販売価格)といわれる極めて難しい市場だった。
そこへバッテリーや充電器といった、いわゆるコモディティ製品で参入し、シェア1位まで成長してきた。
「難しい選択」をしながら、なぜアンカー・ジャパンは勝ち続けているのか?
その秘密を読み解くキーワードが「1位思考」。
後発でも逆転を可能にする思考法だ。
これは、ビジネスパーソンから経営者、それに限らずスポーツや趣味など幅広い分野で活用できる。
事実、私は自社の経営以外でいくつかの会社のお手伝い(社外取締役や顧問等)をさせていただいているが、そこでも「1位思考」の再現性があり、成果を上げてきた。
見える景色がまったく違う
1位は楽しい。
扱う製品カテゴリーの多くでシェア1位を獲得して感じるのは、見える景色、やれることがまったく違うということだ。
2位以下だと、どうしても1位を意識した戦略になってしまう。
どうしたら1位に勝てるかという発想や戦略になりやすい。
だが1位なら、リーディングブランドとして業界全体をどう伸ばすかを考えられる。
1段も2段も上の景色から業界全体を見渡し、業界自体をどう進化させ、お客様がとことん喜ぶ商品・サービスを考えられる。
チャンスはみんなにある
そんな時間が増え、なにより楽しい。
私が声を大にして伝えたいのは、
「1位は一握りの天才しかなれないものではない」
ということだ。
後発でも十分挽回可能で、チャンスはみんなにある。
その秘密を本書やこの連載で少しずつ紹介したいと思う。
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)