貫啓二
串カツ田中ホールディングス社長 貫 啓二 Photo by Kazutoshi Sumitomo

「串カツ田中」を全国で約270店舗を展開する串カツ田中ホールディングス。創業者の貫啓二社長は、高校を卒業してトヨタグループの会社員となるが、自由に生きたいとの思いから飲食業を起業。さまざまな苦労を経て、11年前、東京ではなじみの薄かった串カツ屋という金脈にたどり着いた。カネなし、学歴なし、経験なし。経営のド素人だった会社員は、いかにして一大チェーンを築き上げたのか。(聞き手・構成/ダイヤモンド編集部 松本裕樹)

若い頃は起業なんて考えもせず
仕事に遊びに一生懸命だった

 今でこそ、串カツ田中ホールディングスの社長をしていますが、若い頃は、会社を起業するなんて考えたこともありませんでした。

 大阪の高校を卒業後、トヨタグループの物流会社であるトヨタ輸送と郵便局に採用が決まり、トヨタ輸送に入社しました。ちなみに僕の兄は公務員で、兄弟そろって、安定した組織に就職しました。

 父親は中卒で町工場の工員をやっていて、母親はパートタイマー。あまり裕福な家ではありませんでした。それもあって、母親の教育方針は、「良い大学に入学して良い会社に入りなさい」というもの。結局、兄弟ともに大学には行きませんでしたが、良い会社には入ることができました。