物価高、給料安はいつまで続くのか? こうなったら志麻さんレシピで笑顔になるっきゃない。
休日こそ、いつもの冷蔵庫の食材が簡単! 贅沢レシピに大変身! もう献立に迷わない!
「伝説の家政婦」志麻さんの処女作『志麻さんのプレミアムな作りおき』がロング&ベストセラーになっている。この本は数ある志麻さんレシピ本でも「料理レシピ本大賞料理部門に入賞」した唯一の本だ。さらに、志麻さん直筆料理エッセイ『厨房から台所へ――志麻さんの思い出レシピ31』の勢いも止まらない。読売新聞書評で東大教授に絶賛された。冷蔵庫にあるふつうの食材が、なぜ、ワンランク上の「簡単! 贅沢レシピ」に変身するのか? これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。担当編集が志麻さんを直撃した。
(撮影:新居明子、構成:寺田庸二)――(こちらは2017年11月3日付け記事を再構成したものです)

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揚げ物はフライパンで大丈夫

 キッチンに多くの鍋は必要ありません。

 鍋は小さい鍋と大きくて深い鍋の2つがあればOKです。

 コンロの火口は多くても3つなので、鍋は2つあれば十分なのです。

 フライパンを複数買う場合は、大きいものと小さいもの、2つでOKです。

 小さいフライパンがあると、ちょっと炒めたり茹でたりするのに便利です。

 少量の焼きものや炒めもののときは、大きいフライパンだとこげやすいのです。

 揚げ物が苦手で作らない方も多いと思いますが、志麻さんの場合、「鶏のから揚げ」「コロッケ」や、キャベツをたっぷり入れてあるのに軽い食べごたえのある「メンチカツ」本書 p.104に詳細)なども、少量の油を使って、フライパンでカリッと揚げます

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 志麻さんは、肉じゃがを作るときも、わざわざ他の鍋を出さずに、フライパンで作ってしまいます。鍋と同じ感覚でフライパンも使うと時間も節約でき、おいしくできます。

 フライパンは意外とかさ高もあるので、「揚げる」「煮る」「焼く」など、調理法を変えると万能選手!

 今日からフライパンを大切にすると、料理が楽しくなります。「フライパン=焼く料理」という先入観にとらわれずにいきましょう。

野菜のうまみは
皮と身の間に眠っている!

 スライサーは必ず自前のものを持っていく志麻さんですが、スライサーがあると非常に便利です。

 野菜をシンプルに薄切りするだけでなく、にんじんの皮をむいてせん切りにする「キャロット・ラぺ」本書 p.90に詳細)などにも便利です。

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 また、ピーラーもあったほうがいい。

 野菜のうまみは、皮と身の間に眠っているので、なるべく厚くむかないよう、ピーラーを使うからです。

 ピーラーがあれば、「ごぼうのささがき」なども簡単にできます。

 志麻さんの場合はほとんどが作りおきなので、必ず皮を薄くむいておいしく作ります。

 包丁だと、どうしても厚く切りすぎて、うまみが逃げてしまうのです。

まったく必要ないものとは?

 一方、なくていいのに必ずある代表が、計量スプーンです。

 計量スプーンは、可能な限り、使わないようにしたほうがいいそうです。

 なぜなら、計量スプーンに頼っていると、大さじ1、小さじ1など、調味料の分量が体感覚としてつかめません。計量スプーンを使わずに何回もやっていると、体感覚で覚えてきます。

 計量スプーンに頼ると、かえって面倒くさくなり、料理も嫌になる。

 料理のうまい人は、意外とズボラに目分量でやっているものです。