不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />悩みを抱えて頭の中がモヤモヤする…そんな苦しい状況から一発で抜け出せる最高の方法

悩みを解決する糸口をつかむ

自分を客観的にみることって、とても役立ちます。いま自分が置かれている状況を、もう1つの大きな視点から考えるということが大事なんですね。不安になったり悩んだりして混乱りするのは、自分の視点からしか物事をみていないことが大きく影響しています。

わかりやすくたとえると、ロールプレイングゲーム(RPG)を自分の視点だけで操作しているようなものです。そうではなく、高いところから見下ろすように広い視野でRPGを操作すると、自分がどういう情況に置かれているかが一目瞭然で、動きやすいですよね。

自分の視点だけだと、自分が置かれている状況がわからなくて混乱しがち。上から見下ろす大きな視野のほうが、道に迷いません。それと同じことなんです。だから、もう1つの客観的な広い視野で、「いま自分はこういう状況をストレスに感じているな」「ストレスに感じているあの人からちょっと離れよう」というふうに自分の置かれた状況をちゃんと踏まえると、解決の糸口をつかみやすいんですね。

「自分コンサルタント」を雇おう

「自分コンサルタント」とでもいいましょうか、自分が自分のコンサルタントになって、アドバイスをするみたいなイメージです。「もし、いまの自分に悩みを相談されたら、こういうふうにアドバイスするだろうな」と客観的に考えてみるのです。

そうすると、「そういえば、こういうことやってなかったな」「以前も同じ状況があったけど、こうしたら解決したな」みたいに、自分の視点だけでモヤモヤと悩んでいるときには、思いもつかなかったような発想が得られて、突破口がみえてきたりします。

不安や悩みを他人事としてとらえる

他人事として考えると、みえてくることがあるんですね。だから、まずは自分の不安とか悩みを他人事としてとらえる意識を働かせることからはじめてみましょう。そして、自分のなかに「自分コンサルタント」を育てるのです。

自分コンサルタントへの相談は、もちろん無料。でも、悩みが解消したら、自分コンサルタントへのご褒美として、美味しいものを食べてもいいかもしれませんね。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。