おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。

【お金の専門家が教える】「お金が貯まる体質」に変わる、たったひとつの超簡単な方法「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」より。イラスト:meppelstatt

ポイントは「お金の見える化」

 現時点でお金の心配がないと、将来のことは気にせずに、あればあるだけ使ってしまいがちです。そんな「キリギリス」体質の人でも、簡単に「貯め体質」に変わる方法があります。

 その方法の1つが「お金に興味を持ってお金を好きになること!」。こんな簡単なことで、貯め体質への一歩が踏み出せるのです。

「お金に興味を持つと支出が減る」のは、決してスピリチュアルな話ではありません。お金に興味を持つと、不思議と支出が減るのです。

 実際「お金大好き」という人は、どんなお金持ちであっても無駄遣いしない人が多いもの。ですから、みなさんには是非「お金大好き」になってほしいと思います。では、どうやってお金に興味を持てばいいのか。

 ポイントは「お金の見える化」です。

通帳の残高とお財布の中身は定点チェックする

「今までお金のことなんか考えたこともない」という人は、通帳の残高やお財布にいくら入っているのかを知らないのではないでしょうか?

 中には、「通帳記帳なんて何年もしていない」という人もいるでしょう。そんな人は大変危険。メイン口座の通帳の残高と財布の中身の定点チェックから始めましょう

 通帳の定点チェックは、毎月、月末に行います。スタートするにあたって、過去の分もさかのぼって、確認してみてください。

 月ごとに、前の月末と比べて残高がどのくらい増減しているのかを把握し、通常月よりも大きく増減している月があれば、なぜそうなったのかを考えてみます。

 こうすることで自分が毎月どのくらいのお金を使っているのかをざっくり把握できるようになります。

 そして、これを毎月続けると「残高を増やしたい!」というマインドになってくると思います。超簡単な方法ですから、是非試してみてください。

 また、この定点観測は、年ごとに、12月31日時点の残高を比較することもおすすめです。私は毎年12月31日の残高(銀行の通帳・証券会社の残高の合計)を前年と比較して「今年はいくら増やせた」と確認するのがマイルールになっています。増えるとすごく嬉しくて、ワクワクしちゃいます。

 また帰宅したらお財布にいくら入っているのかもチェックしましょう。毎日やるのがおすすめですが、「そんなのムリ!」という人は、曜日を決めて確認しましょう。「今週はお金を使いすぎた」など、お金に対する意識が自然と高まります。

*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。