中学受験の本番が近づいてきました。中学受験生に向けて正しいノートの作り方を解説した話題の書籍『中学受験必勝ノート術』の著者で、2000人を指導してきたカリスマ家庭教師の安浪京子先生に、この時期の中学受験生にとって大事なことを伺いました。
このまま頑張って、「第一志望」を貫くか否か
中学受験の本番まであとわずかとなりました。この時期に過去問をやってもなかなか問題が解けなかったり模試の判定が思わしくない場合、そろそろ現実を見極めなければなりません。
まず、過去問の点数が合格最低点の半分以下しか取れず、模試の判定も20%以下の場合は、学校のレベルによって対策が異なります。
もし、お子さんの志望校が、最難関・難関校(四谷偏差値で60以上が目安)の場合、志望校の変更を検討すべきでしょう。ここから合格圏内にもっていくためには、点数に換算して100点近く積み増しせねばなりませんが、一筋縄ではいかない最難関・難関校の試験問題を相手に、短期間でそれを可能にするのはかなり難しい。お子さんが志望校を変えたくないという場合は、第一志望はそのままでもかまいません。ただし、第二志望、第三志望の過去問や頻出問題対策を丁寧にしっかりとやりこみ、全滅を防ぐように親御さんが仕向けましょう。
お子さんの志望校が中堅校(偏差値45以上が目安)の場合。算数に関しては、中堅校は典型問題が半分以上ですので、とにかく典型問題をマスターすることを重視しましょう。また、頻出問題のチェックとその対策も必要です。塾のテキストを見直すか、『四科のまとめ』(四谷大塚)や、『きょうこ先生のはじめまして受験算数』などを使ってみてください。
また志望校が標準校(偏差値45未満が目安)の場合。合格判定が20%以下ということは、基本的な知識が抜け落ちています。大急ぎでどこがぬけているのかを調べるために、日能研の『ベストチェック』(国語・算数)、『メモリーチェック』(理科・社会)などでスクリーニングをして、苦手を把握し、しっかり穴を埋めてください。
中堅校や標準校の場合は、暗記やパターンを覚えれば解ける典型題が多く出題されますので、最後の詰め込みが効いてきます。過去問を効果的に使い、最後まで頑張ってください。