大手塾で算数講師の経験を積んだ後、算数専門のプロ家庭教師として約20年間、2000人以上のお子さんを指導してきた中学受験専門のカリスマ家庭教師・安浪京子先生は、その経験から「ノートをひと目見ると、その子の学力がわかる」と言います。
ノートとは、思考を整理して、それを自分や相手(採点者)に伝える練習をするための基本の道具。しかし、子どもはもちろんのこと、保護者ですら、ノートの価値を低く見積もっている方が多いそう。6年生でもノートの書き方を知らない子は多く、その状態のまま、受験勉強に励んで伸び悩んでいる子は多いのです。
本連載では、「ノートの正しい書き方を知らずして、学力は上がらない」と断言する安浪先生が、指導の中で必ず教えるノート術を初公開した話題の書籍『中学受験必勝ノート術』の中から、一部を抜粋し、ご紹介していきます。(本書をさらに詳しく紹介した動画もチェック!)

【中学受験のノート術】<br />ほとんどの子ができてない!<br />成績があがる<br />「答え合わせ」のやり方

「答え合わせ」と「解きなおし」が、成績アップの鍵

 答え合わせ(丸付け)とできなかった問題の解きなおしは、成績アップの鍵です。しかし、驚くほど、これができてない子が多いです。問題集をいくらやってもこの二つがきちんとできていなければ、永遠に、できなかったところができるようにはなりません。

 答え合わせは次の手順で行いましょう。日常の演習だけでなく過去問なども同様です。

①[赤ペン使用] 解答を見て、「正解=○」「不正解=/」「わからず途中のまま、白紙のまま=×」をつける。「/」「×」の正答は書き写さない(解き直す際、正解を意識してしまうため)。

②[鉛筆使用] 「/」を見直し、自分で間違いを見つけ、その部分から解き直す。一から解き直しても力はつかない。
「×」は解説を読み、理解できれば鉛筆で解き直す。理解できなければ解き直しも写しも不要。
 いずれも赤ペンで解き直さない
(消しゴムが使えずグチャグチャになるため)。

③[青ペン使用] ②の解き直しの丸つけをする(1回目と区別するため)。

 ※力をつけたいときは、正解するまで②と③をくり返します。

 入試は一発勝負。赤ペンと青ペンを使い分けることで、子どもに解答の精度を意識させます。