コンサル会社ではどんなふうに
給料が上がっていくのか?

 ランキングでも学部卒で6位に入っているデロイトトーマツコンサルティングを例に、コンサル会社のカーブと分布を説明する。

 まず、賃金カーブと呼べるような標準的なものがあるのは、中途採用よりも少数派である新卒入社組の20代の間について、つまり6~7年間くらいだけで、そこから先は、完全職務給の世界になる。

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 具体的には、ビジネスアナリスト1年→コンサルタント3年(入社4年目で額面750万円)→シニアコンサルタント2年、までは決まっている。ここで額面900万円。7年目が、トヨタでいう「特選」。29歳でマネージャー昇格する人が稀にいる。コンサル会社はマネージャーになって一人前とされ、デロイトで1100万円になる。これはBIG4(デロイト、PwC、KPMG、EY)コンサル会社とベイカレント・コンサルティングの相場だ。

 その後、30代は、営業成績も求められるシニアマネージャーとなり、1500万円から。35歳の時点でいえば、800万円のシニアコンサルタントから、2000万円超の執行役員(パートナー)まで、実に幅広いレンジの社員が在籍しているのがコンサル会社だ。30代半ばで役員クラスになれるのが、コンサル会社の特徴である。

 一方で、トヨタの35歳はどんなにがんばっても、700~900万円のレンジから脱することはできない。メーカーでも、カルロス・ゴーンは35歳でミシュラン北米地域のCEOに就任しているから、業界による違いというより、日本独特の「年功序列・終身雇用」によるもの、というほかない。