野村證券の内定者の半分が「体育会系」
大手商社で、④エリア(GMARCHなど)出身者の経歴を見ると、体育会出身者であることが多い。『アンダーアーマー』を日本で展開する安田秀一氏(株式会社ドーム創業社長)は、法政大学体育会アメフト部の主将で、三菱商事出身である。
「コミュニケーション力が高めなお坊ちゃんタイプや、体育会で女主将やってました、といったリーダー経験者が目立ちます」(三菱商事中堅社員)
就活を考えたら、とにかく体育会がんばれ、なのである。
証券や電通も、体育会系が多い。こちらは理由が違って、リーダー業の資質を見られているわけではなく、「有無を言わせず上意下達で数字を追って働く、軍隊的な社風へのフィッティング」という理由から、である。
野村證券は、伝統的に、内定者のおよそ半分が体育会系。「リクルーターは、まずは体育会から攻めていく、と言っていました。自分も体育会出身で、体育会経由でリクルーターに会い、3月に最初に会って、4月1日に内定でした」(中堅社員)。喫茶店で1:1の面談を行い「会話のキャッチボールができれば5段階評価の3以上がついて通過、2~3割の学生に4か5をつける」(若手社員)。そして、人事部、営業の部課長クラス、役員面接で内定する。
大学名としては、野村でMARCHまで各5人ずつ採るくらいというから、体育会出身ならかなり確率は上がる。仕事上、営業系のサラリーマンは、IQの高さよりも、むしろEQやストレス耐性、体力が求められるので、入社前も入社後も、偏差値は関係ない世界となる(人事が出世コースの銀行業界は別で学歴社会である)。