『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

「50歳からフランス語を独学したい」人におすすめの本、厳選6冊Photo: Adobe Stock

[質問]
 50歳をすぎて、フランス語を独学したいと考えています。小説だったり哲学書だったり、翻訳もいいのですが、ぜひ原文とも照らし合わせて、読んでみたいのです。

 そのための教材を探していますが、入門書にありがちな、日常会話や旅行会話が煩わしいです。『独学大全』も初版を持っていて、白水社のニューエクスプレスプラス フランス語も見てみましたが、会話中心の構成がどうしても好きになれません。

 あくまでも読解につながる基本文法を学び、あとは基本例文を音声とともに徹底反復するような教材が理想です。(『英語のハノン』フランス語版があるといいですね)

 語学経験としては、英語は『テオリア』2冊目レベル。スペイン語は、現地スポーツ紙のWebサイトでサッカーニュースを楽しんでいるレベルです。ぜひフランス語入門から、読解につながるまでの教材をご紹介いただけますか。よろしくお願いします。

「一冊やれば読めるようになる本」もあります。急な坂道ですが、近道です

[読書猿の回答]
 比較的近い使い方ができるのは『声に出すフランス語 即答練習ドリル 初級編』でしょうか。

 他に『声に出すフランス語 即答練習ドリル 中級編』や、より易しい『はじめての声に出すフランス語』もあります。

 昔は『仏文和訳の実際』を一冊やれば読めるようになると言ったのですが、これは解説がほとんどないので文法書と辞書と動詞活用表を片手に独学することになります。大量の文章に挑むタイプの本です。

 急な坂道を駆け上ることになりますが、近道ではあります。

 まずは641問ある基礎編の短文を復文するとよいでしょう。

 もう少し普通の人向けにはフランス語を読む入り口として『やさしい仏文解釈』を。

 実際のフランス語を読む注意点については『フランス語を読むために―80のキー・ポイント』を。

 更に深めるなら『フランス語解釈法』を。