ルビーロマンの商標登録を取り、販売する韓国の業者
石川県が商標登録を出願したのは、今年の10月4日だった。その少し前の同年8月末、韓国の特許審判院が、全羅南道(チョルラナムド)にある業者が保有していたプレミアムブドウの商標権「ルビーロマン(rubyroman)」を無効化させた。韓国・国立種子院によると、韓国国内では2020年に初めてルビーロマンの生産・販売のための申告登録があったという。2021年には17件が申告登録、2022年8月時点では25の農家まで増えていた。
このことを報じた韓国・毎日経済の記事には、韓国の業界関係者が「出荷前に3年から4年のあいだ試験栽培期間を経る点を勘案すれば、(韓国のある業者が特許審判院に)登録商標を出願した2019年1月末以前に国内に流入したものと見られる」と明らかにしたことが書かれていた。石川県が「5年以上前には苗木が流出していた」と推測していたのは、やはり間違っていなさそうだ。
特許審判院が全羅南道にある業者が保有していたルビーロマンの商標権を無効化させたのは、韓国内で特定の業者がルビーロマンに対する商標権を独占的に所有していることに、他の種苗会社が不満を抱いたのが原因だった。
ちなみに、韓国のECサイト「NAVERショッピング」を見ると、ルビーロマンの苗木が販売されている。
種と苗木:1年生苗木 23000ウォン(約2415円)
チェウム園芸種苗:1年生ポット苗 60000ウォン(約6300円)
国際園芸種苗:接ぎ木1年6カ月 25000ウォン(約2625円)
中には「ルビーロマン石川県産 1房10000円 本体価格」と日本語で書かれた画像をそのまま使用している業者もいた。
このサイトには「いつ到着しますか」という質問がされているから、苗木を購入したか、あるいは購入を検討していた人がいたということだ。