中国各地の主要都市に29日、新たな抗議活動を抑止しようと多数の警官が配置された。公安当局は監視システムを駆使し、厳格な「ゼロコロナ」政策の終了を要求し、政府批判を展開する大規模デモの参加者の特定に当たっている。一方、中国の公衆衛生当局は不要な長期のロックダウン(都市封鎖)を回避するよう地方政府に呼びかけた。当局はまた、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の症状はそれほど重くないとするなど、コロナの危険性についての論調を和らげている。国家衛生保健委員会の幹部は北京で記者会見し「このところ大衆が示した問題は総じてパンデミック(世界的大流行)の防止と制御そのものについてではない」と語り、人々が不満を抱いているのは地方レベルでの実施のまずさだとの見方を示した。わずかながら政府関係者として初めて抗議活動を認識した格好だ。