ウクライナの首都キーウ(キエフ)のある病院で先週、医師たちがクセニア・マイカンさん(50)の息子デービッド君(14)の手術を行っていたとき、マイカンさんは爆発音を2度聞き、手術室の電気が消えるのを目にした。ロシア軍がこの日の朝、ウクライナ全土の標的に向けて再びミサイルによる一斉攻撃を仕掛けたため、キーウを含む主要都市では再び停電が発生した。病院の職員は患者やその家族を急いで防空壕に連れて行こうとしたが、マイカンさんは先天性疾患の治療で心臓手術を受けていた息子のそばにとどまることを選んだ。重要機器を動かすために発電機が作動し、助手が照明器具で少年の胸部を照らす中、医師たちは手術を続けた。