あなたの「本音」を探す質問

 相手がどう思うのか気になる心を「ほんのちょっぴり」減らすだけで、人と付き合うのが「かなりラク」になりますよ。
 次のように、自分に尋ねてみてください。

なぜ相手がどう思うか気になるの?
どうして相手のしたいことを優先するの?
子どもの頃は、親がどう思っているかを気にしていた?

 子どもの頃からずっと相手優先で生きてきた人の場合は、「なぜ」「どうして」という質問に答えられないことがあります。
 そんな時はもっと詳しく、次のように尋ねてみてください。

嫌われたくないから?
傷つきたくないから? それとも、傷つけたくないから?
認めてほしいから? それとも、否定されるのが怖いから?
受けとめてほしいから? それとも、離れていくのが怖いから?

 ……これらの質問の答えが、あなたが相手を気にしすぎてしまう理由です。

 理由が見つかったら、次は「そこまで気にしなければいけないのか」について考えていきましょう。
 次のように、自分に尋ねてみてください。

その相手は、あなたの気持ちを叶えてくれそうな人?
その相手は、あなたにとって大切な人?
その相手に喜んでもらえると、あなたも嬉しい? それとも、嫌われたくないからやっている?
その相手に認めて受け入れてもらうのは、あなたが我慢して耐えるより価値のあること?

 なお「本音」を探す質問の答えというのは、時間や場所、体調によっても変わります。
 誰かに怒られて落ち込んでいる時と、美味しいスイーツを食べてご機嫌の時とでは、頭に浮かぶ答えは違うものです。

自分への質問が大切なワケ

 本音に正解・不正解はありません。
 あなたが感じたものは、すべて「本物」です。
 大切なのは、自分が納得できるかどうか。納得できないままだと、行動に移せませんから。
 だからこそ、自分の出した答えに「そっか、そうなんだな」と納得できるまで何度か自分に尋ねてみてくださいね。

 初対面の人に本音を話せないのと同じで、自分に対しても「すぐ本音が出ない」ことがあります。だからこそ1回限りではなく、何度か尋ねてみてください。
 何度も同じ質問をしているうちに警戒がとけ、自分の考えもだんだんまとまり、自分の本音を感じやすくなりますよ。