11×11~19×19をパパっと暗算できる「おみやげ算」。おみやげ算を少し応用すれば、「1800万×0.14」のような計算も暗算できるそうです。『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』の著者である、東大卒プロ算数講師の小杉拓也氏に、わかりやすく解説してもらいました。
「1800万円の14%」は何円?
仕事で「1800万円の14%」がいくらか計算する必要あったとしましょう。そんなとき、電卓で「1800×0.14」を計算するのもひとつの方法でしょう。なかには「18000000×0.14」を入力するかたもいるかもしれません。
一方、頭の中で計算して「252万円だな」と瞬時に答えをはじき出すのもスマートと言えるのではないでしょうか。
「1800×0.14」は、おみやげ算という計算法を使って、次のように計算できます。
①「1800×0.14」について、1800を100で割ると18、一方、0.14に100をかけると14なので、「1800×0.14=18×14」と変形できます。②からおみやげ算に入ります。
②18×14の右の「14の一の位の4」をおみやげとして、左の18に渡します。すると、18×14が、(18+4)×(14-4)=22×10(=220)になります。
③その220に、「18の一の位の8」と「おみやげの4」をかけた32をたすと252なので、18×14=252です。
まとめると、18×14=(18+4)×(14-4)+8×4=220+32=252です。
これで、「18×14=252」が計算できました。「1800万円の14%」は「252万円」ということですね。
例えば、11×13、16×18、19×14などの「十の位が1の2ケタの数どうしのかけ算」は、おみやげ算を使ってすべて計算でき、慣れると暗算もできるようになります(「おみやげ算で計算できる理由の証明」については、本連載の第2回をご覧ください)。