12月といえば「大掃除」。家の片づけやモノの整理に精が出る季節だ。しかし、「モノが多すぎる」「何を捨てればいいのかわからない」という悩みを抱えている人は少なくないだろう。
そこで参考になるのが、著作・監修を担当した書籍が世界累計600万部を超えている、「断捨離」メソッドの第一人者・やましたひでこさんの『人生を変える断捨離』だ。モノを捨てる基準や、家が驚くほどスッキリする片づけ法など「断捨離のすべて」を全公開した本書より、一発で部屋がキレイになる「最強の片づけメソッド」を紹介する。(構成/根本隼)
部屋を美しく見せる「片づけの鉄則」
「7・5・1の法則」とは、モノを収納する際の、収納空間におけるモノの量の目安です。収納の形態に応じて、モノの総量を空間全体の「7割」「5割」「1割」に絞り込むというものです。
ルール(1) 「見えない収納」は7割
押入れやクローゼットや引き出しなど、通常は扉が閉まっていて中が「見えない収納」スペースにモノをしまう際の量の目安は、空間全体の7割にします。
これは、モノの通り道を作るための割合です。「見えない」のだから、モノがパンパンに詰まっていても、ごちゃごちゃに入っていても平気だろうと思うかもしれませんが、実際問題として、そんな状態では奥のモノは取り出しにくく、まず手前にあるモノを移動してから……といった経験は、誰にでもあると思います。
また、3割の空間を設けることで、「片づけよう」という気持ちが自然に起こってきます。
ルール(2) 「見える収納」は5割
ガラス扉の食器棚やサイドボードなど、扉は閉めていても中が「見える収納」スペースにモノをしまう際の量の目安は、空間全体の5割まで。
常に中が見えるので、ある程度の美観を保った状態で収納しなくてはなりません。そのための「美的限界量」が5割なのです。「見せる」でもなく「見えない」でもないからこそ、空間の美しい印象をさりげなく保つことができます。
ルール(3) 「見せる収納」は1割
玄関のシューズボックスやサイドボードの上など、水平面に置いてあえて「見せる収納」スペースにモノを置く際の目安は、空間全体の1割とします。
これには、美術館やギャラリーがお手本になります。広い空間に絵画が1点だけ飾られているのは美しいものです。住空間においてそうした場所はそれほど多くありませんが、そこの1割のスペースにワンポイント置くくらいの気持ちでモノを飾れば、日常的な雑貨でさえも美しさが引き出され、立派な装飾品になります。
こうして、モノの総量を制限し、吟味していくことで、住まいの各所に余白を生かした美的空間を創り出すことができるのです。
(本稿は、『人生を変える断捨離』より一部を抜粋・編集したものです)