「冬太り」は日照時間減少によるセロトニン不足が原因?食欲をコントロールする5つの方法Photo:PIXTA

「冬になるとどうしても体重が増えてしまう」という人は多いのではないだろうか。確かに冬はイベントごとが多く、外食の機会が増え、つい飲みすぎたり、食べすぎたりしやすいシーズンだ。しかし体の仕組みから考えると、本来冬はやせやすい時季。ではなぜ太ってしまうのか。冬太りの原因や予防、解消のための対策について、理学療法士として勤務経験があり、「食欲コントロールダイエット」についてYouTubeなどで発信している富永康太さんに教えてもらった。

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 冬は、基礎代謝が上がり、エネルギーを消費しやすい。私たちの体には、環境に合わせて体温を調節する機能が備わっていて、気温が低くなる冬は体温を維持するために、基礎代謝を上げる。つまり、やせやすくなる。

 とはいえ、寒くて外出がおっくうになって活動量が減ったり、イベントが続いて食べすぎたりすれば、当然太る。しかし富永さんは、「冬に太りやすいのは、メンタルの影響が大きい」と指摘する。

「“幸せホルモン”とも呼ばれる脳内物質の一つであるセロトニンは、精神を安定させるとともに食欲を落ち着かせる作用があります。セロトニンは日光を浴びることで分泌されるため、日照時間が少なくなる冬は、セロトニンが不足しやすく、食べすぎが起こりやすくなるのです」

 セロトニンが不足していることで、食欲をコントロールしにくい状態になっているというわけだ。

「そもそも食欲がコントロールできていれば、活動量が低下したり、イベントが多くなったりしても太りません。活動量が減れば消費エネルギーが減るので、食欲が正常な状態であればその分食べる量も減ります。また、イベント続きで一時的に食べすぎたとしても、生活を元に戻せば食欲は安定し、太らないのです」

セロトニン不足のサインとは?人からの連絡が負担になるときは注意

 セロトニン不足によって、メンタルが影響を受けている状態かどうかということは、自分では気づきにくい。

「休日の朝になかなか起きられない、LINEなどSNSのアプリを開きたくない、友人から飲み会などに誘われてもおっくうに感じる、といったことがサインです。セロトニン不足によって、メンタルが落ち込んだ状態になっている可能性があります」

 また、甘いものを食べるとセロトニンが一時的に大量に分泌されるため、やたらと甘いものを欲する場合も、セロトニンが不足している可能性がある。