焼酎の相棒「ホッピー」がアメリカ進出!3代目社長が語るブランド戦略とはホッピーに対する世間のイメージは“絶滅危惧種”“ダサい”など惨憺(さんたん)たるものだったが…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

旬の食材をグツグツとゆでた鍋料理、ダシのうま味がたっぷりなおでん、ジューシーに脂がのった焼き鳥……。口いっぱいに広がるアツアツな肴(さかな)の味わいを、シュワッと炭酸のきいたジョッキでゴクゴクと流し込む。麦芽とホップで造られているのに、ビールとも違う。下町酒場の定番ドリンクといえば、もうおわかりだろう。昔からその存在は知っているが、意外にもフォーカスされる機会の少ない“名品”を紹介するシリーズ。第5回はホッピービバレッジの「ホッピー」だ。(フリーライター 岡田光雄)

発売75周年を迎え
ニューヨークで勝負へ

“ニューヨークで勝負する”

 そう高らかに宣言するのは、ホッピービバレッジ3代目社長の石渡美奈氏だ。“ミーナ”の愛称で知られており、近年何かと話題になる“お騒がせ社長”というイメージの読者も多いだろう。

 ホッピーとは、ビール風味の炭酸飲料だ。焼酎の割材として、アルコール量を自分で調整しながら飲むもので、居酒屋などでは「ソト(ホッピー)」と「ナカ(焼酎)」のセットで提供している。焼酎以外にもジン、ウォッカ、ライチ、梅酒などのリキュール類で割ることもできるし、何も割らずにソトだけを飲む人もいる。酒税法ではアルコール分1%以上のものを酒類と定義しているが、ホッピーは0.8%であるため、ノンアルコールに分類されるのも特徴だ。