フェラーリから“噂のSUV”、プロサングエが登場した。しかし、そこはスポーツカーの超名門の作品である。彼らが「初の4ドアモデル」と表現するようにSUVの範疇には収まらないサラブレッドに仕上がっている。フロントミッドに搭載するのは6.5Lの自然吸気V12(725hp)。49対51という理想的な前後重量配分を実現し、リアには新開発アクティブサスペンションを導入する。トップスピードは310km/hに達し、0→100km/h加速は3.3秒でクリア。駆動方式は4WD。美しく速い4シーターの“跳ね馬”誕生に胸が高鳴る。
「まったく新しいカテゴリーに属する
実にオーセンティックなマラネッロ製スポーツカー」
“フェラーリもSUVを出す”というウワサは現実となった。その名はプロサングエ。イタリア語で“純血種”を意味する、英語で言うところのサラブレッドだ。
SUVスタイルを持つモデルではある。けれどもプレスカンファレンスでマラネッロの首脳陣はプロサングエを「初の4ドアモデル」とはいったものの一度もSUVとは呼ばなかった。プロサングエは、ブランニューモデルでありながら、マラネッロの75年にわたる歴史にあってあくまでも純血種であり、伝統に背くモデルではないというのが彼らの主張である。確かにプレゼンテーションを聞いた後では「まったく新しいカテゴリーに属する、実にオーセンティックなマラネッロ製スポーツカー」、といいたい自分がいた。