ハイテク企業が軒並み雇用を削減する中、米電気自動車(EV)大手テスラは依然、大手を振って成長にまい進している。これが唯一進める道なのかもしれない。テスラは25日、今年の生産台数が180万台と昨年比で約31%増加する見通しだと明らかにした。これは年間伸び率を50%に到達させるという長期目標を大きく下回っている。昨年その達成を目指したが無駄に終わったことで、慎重になっているのかもしれない。しかし、それでもイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、サプライチェーン(供給網)が許す限り急速に拡大する意向を明確にした。そうした戦略は、10-12月期に中国、今月に入って欧米でそれぞれ実施した大幅な値下げとも一致している。値下げからまだ間もないが、これまでのところ、期待していた効果を販売にもたらしているようだ。マスク氏は電話会見で、受注が現在、生産の2倍のペースで入っていると明らかにした。