ゼロコロナ政策の突然の方向転換から1カ月半。中国の医療・葬儀の現場で起こっていたこととは……?(写真はイメージです) Photo:unsplashゼロコロナ政策の突然の方向転換から1カ月半。中国の医療・葬儀の現場で起こっていたこととは……?(写真はイメージです) Photo:unsplash

2022年12月に、ロックダウンなど厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策を突然解除した中国。それから約2カ月弱、「累計感染者数9億人」「1週間で6000人以上が死亡」など感染が急激に広がったことを示す数字やニュースが世界中で報じられている。実際のところ、中国の医療と葬儀の最前線はどうだったのか。上海の葬儀場や、大学付属病院に勤める友人たちに話を聞いた。(日中福祉プランニング代表 王 青)

突然のゼロコロナ政策解除から2カ月弱、
中国で何が起こっていたのか

 昨年12月、これまで約3年間厳格に実施されてきた中国のゼロコロナ政策が解除された。突然の政策転換で、感染者が爆発的に増え、医療機関は崩壊寸前だった。病院にあふれかえった患者の様子や、寒風の中、葬儀場にできた長蛇の列などを撮影した動画が広まり、世の中に衝撃を与えた。

 12~1月にかけて、中国の医療や葬儀の現場ではどのようなことが起こっていたのか。今年の春節連休(1月22~28日)、筆者は日頃仕事で交流のある上海の医療業界や葬儀業界の関係者とオンラインで新年会を行った。そこで、第一線でコロナと戦う彼らが話していた、コロナ政策転換後約2カ月弱の間の体験談をご紹介したい。