【著者からのメッセージ】
 私は子どもが大好きで、小学校の先生を20年以上やってきました。そんな中でわかったのは、親御さんたちは皆さん、慣れない子育てに不安を感じながらも、わが子への愛情がいっぱいあって、一生懸命やっていらっしゃるということです。

 ところが不安のため、愛情ゆえに、あれこれ心配し、子どもに優しく接するどころか、結果的につらくあたってしまうことが多いのも事実です。

 もとは愛情から出ている言葉や態度が、子どもに「ぼく/わたしは、ダメな子だ」「パパやママは、ぼく/わたしが嫌いなんだ」と思わせてしまう。親の愛情が、不安によって裏目に出るケースもたくさん見てきて、そのたびに心が痛みました。

 子育てが終わった人が口をそろえて言うのは、
「子どもはあっという間に大きくなった」
「もっと楽しめばよかった」
 という言葉です。

 子育てを楽しむのは、お子さんを育てているあなたの特権です。そして、子どもを育てているあなたは、いま、人生の中でもっとも素晴らしい時間を過ごしています。ぜひ、それを忘れないでください。