22年の貿易赤字、約20兆円
国債金利のコントロールできるのか
日本銀行は、1月の金融政策決定会合で金融緩和を継続することを決め、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)の長期金利誘導目標を据え置くとともに、銀行などが国債を買いやすくする共通担保オペの拡充を打ち出した。
その翌日には2022年の日本の貿易赤字が約20兆円という記録的な額になったニュースが伝えられた。
これらは一見して無関係なことのように見える。しかし、実は深い関係がある。どちらも日本の国債市場を国際化しなければならないことを意味している。
今の日本では、発行された国債のほとんどは国内消化される。だから、国債市場も、国内投資家を相手にしたものになっている。日銀の政策もそれを前提にしたものだ。
しかし、これは日本が債権大国であって、海外からの投資家に依存せずに済むから可能になっていることだ。
貿易赤字の拡大はそうした状況をいつまでも続けられるとは限らないことを示唆している。