「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』のコラムから特別に一部を抜粋して紹介する。
英英辞典どんな時に使ったらよい?
英和辞典とは英語の語句の意味を日本語で説明した辞書のこと。一方、英英辞典は語句の定義を英語で説明している。このうち、後者をどんな時に使ったらよいか分からない人も多いことだろう。
結論から言うと、「英和辞典を見てもピンと来ない時」に英英辞典を使おう。
例えば、snobberyという語がある。手元の英和辞典には「俗物根性、鼻持ちならない上流崇拝」という訳語が載っているが、これだけではいまいちピンと来ないのではないだろうか。そこで『Longman現代英英辞典』を引いてみると、
behaviour or attitudes which show that you think you are better than other people, because you belong to a higher social class or know much more than they do ─ used to show disapproval
という何とも分かりやすい説明が載っている。つまり「自分の方が上流階級である、または知識があるから他人より上だという行動や態度で、非難(disapproval)を示すために使われる」語というわけだ。
英和辞典は、その語を日本語に置き換えた時に最も近いと思われる訳語が掲載されているが、その訳語だけ見ても使いどころが分からないことがある。それに対して、英英辞典にはその語の定義がストレートに書いてあるため、より本質的な意味や使い方が見えやすい。
「英語で説明しているから難しそう」という理由で敬遠せずに、ぜひ英英辞典も普段の学習で活用してみよう。
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)