コロナ禍で意外な注目
日本人は意外とマナーがない?
コロナがまん延した2020年春、中国のSNSでは東京のゴミ問題が話題になっていた。このコロナ期間中に「東京の街が汚くなった」というのである。指摘のとおり、この間はコロナ対策で飲食店の営業時間が制限され、店から出た客による駅の周辺での「外飲み」が増えたこともあり、翌朝は酒類のビンやカンが散乱するようになった。
実は、このゴミ問題は「都心にはゴミ箱が見当たらない」ことに起因している。パトリックさんは「スタバでコーヒーを買ったら最後、一日中これを持ち歩く羽目になる」と嘆いていた。「東京は公共トイレの数が多くて自分の母国より便利だが、ゴミ箱の数は少なくて本当に困る」と話していた。
一方で、日本人といえば「マナーありきの国民性」で知られていたが、最近は「マナーのなさ」が指摘されるようになった。中国籍で各国に事業拠点を持つ厳さん(仮名)は会員制トレーニングジムの愛用者だが、「世界各国で同じチェーンを利用しているが、東京のジムは注意喚起の張り紙が多くてびっくりした」という。
中国や台湾からの観光客の間では“電車内の日本人のマナー”がよく話題に上るのだが、「高齢者に席を譲らない日本人男性が目に付く」と評判が悪い。また都心では“スーツを着た酔っ払い”は、「中国ではあり得ない」(中国からの訪日客)という理由から、大変珍しがられている。