22年のサービス収支赤字5.6兆円
84%はデジタル関連で拡大
日本の技術面での立ち遅れの結果が、国際収支でも顕著に現れてきた。
その第一は、サービス収支でデジタル関連の赤字が拡大していることだ。
財務省が8日発表した2022年の国際収支速報によると、22年のサービス収支は、5.6兆円の赤字だが、その大部分が、通信・コンピュータ・情報サービスなどの「デジタル関連」で生じている。(注1)
メディアで報じられたデジタル関連のサービス収支の22年の赤字は4.7兆円で、その内訳は次の通りだ(注2)
・通信・コンピュータ・情報サービス:1.6兆円の赤字。
・専門・経営コンサルティングサービス:1.7兆円の赤字。
・著作権等使用料:1.5兆円の赤字。
4.7兆円は、サービス収支赤字5.6兆円の84%にもなる。
日本のデジタル化の遅れを端的に表すともに日本経済の競争力の低下を浮き彫りにする。