誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】嫌なことが起きて夜も眠れない…頭がモヤモヤする問題を解決する方法Photo: Adobe Stock

嫌なことが起きたら
こう考えがち

仕事やプライベートで嫌なことが起こると、モヤモヤして、そのことで頭がいっぱいになりがちです。それによってストレスが溜まり、夜の寝つきも悪くなったりします。そもそも嫌なことが起きたら、人はどう考えるか? 

嫌なことが起きたら、それが派生して、さらに嫌なことが起きるんじゃないか、と考えがちなんです。こんな可能性もある、あんな可能性もある、もっと大きな問題が背景にあるかもしれない……そんなふうに自己防衛本能から、最悪の事態を想定するようになるんですね。

起きていることだけ
シンプルに考える

そうやって嫌なことが起きたら、スイッチが入ったかのように、どんどん加速度的に嫌なことを考えてしまいがち。さらに悪いことが広がる可能性を考えたり、それはもう大きな悪事の一部であるかのように考えたりして、まだ起きてもいないことなのに、どんどん悪い方向に考えが広がって、深みにハマっていくわけです。

なにか嫌なことが起きたら、まずはシンプルに目の前に起こっている問題のことだけを考えてください。自分の頭だけで考えるのではなく、できれば信頼できる人に相談して、客観的な意見をもらいましょう。

客観的な意見を増やす

相談できる相手は、何人かいたほうがいいですね。できるだけ客観的な視点を増やすと、それだけ冷静に状況を判断しやすいからです。また、相談するだけでも、ストレス発散になります。

もし、相談できる相手がいなければ、「自分自身が同じようなことを誰かから相談されたら、どう答えるだろうか?」と想像してみてください。他人事になると客観視できるようになり、また違った答えが生まれたりするものです。

自分だけで解決しようとしない

いずれにしても、嫌なことを何度も反芻(はんすう)して、どんどん肥大化させ、“幻のモンスター”を想像して恐れるようなことを避ける。現実に起きている問題だけを見つめて、できれば誰かに客観的な意見を求める。もしくは、他人にアドバイスするように、自分自身の問題を客観的に考えてみる。

嫌なことをモヤモヤのまま残しておくと、とてつもなく悪い方向に想像が広がって、やみくもに問題が大きくなりがちだということを踏まえて、対処してみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。