米連邦準備制度理事会(FRB)は22日、利上げを決めたが、優しいやり方で実行しようと努めた。これが今回の最も重要なポイントかもしれない。0.25ポイントの利上げは総じて想定内だが、完全に織り込まれていたわけではない。ここにきて銀行問題が深刻化したことで、エコノミストの間では利上げ休止を予想する声も出ていた。金利先物相場でも、利上げ予想の方が優勢だったものの、見送りの可能性も排除していなかった。会合後に公表された政策声明では、FRBがリスクの高まりを認めつつ、不安払しょくを図っている様子がうかがわれた。「米国の銀行システムは健全で強じんだ」と指摘。その上で「最近の動向は家計と企業の信用状況を厳しくし、経済活動や雇用、インフレを下押しする可能性がある」とした。