インフレ・円安の時代に入った今、資産を預金だけで持つことはリスクがあり、おすすめできない。「先行き不透明な時代」には、これまで投資に無縁だった人も資産を守り・育てるために資産運用を始める必要がある。このままではあなたの現金の価値が下がる! インフレ・円安からお金を守る最強の投資』(朝倉智也著、ダイヤモンド社)が3月29日に発売された。本書は、投信業界のご意見番が新しい時代を乗り切る「究極の運用法」をアドバイスするお金の入門書だ。大切なお金を守り増やすためには、どうすればいいのか? 本連載では、特別に本書から一部を抜粋・編集してその要旨をお伝えしていく。

【投信業界のご意見番が教える】資産管理法を学ぶ前に知っておきたい5つのポイントPhoto: Adobe Stock

これだけは知っておきたい
「資産運用の基礎知識」

 ここまでに、私たちを取り巻く環境が大きな転換点を迎えていること、これからはお金を運用しなければ資産が目減りしてしまう可能性が高いこと、資産を守り増やすためには「安定運用」と「積極運用」を組み合わせた資産管理が必須であることをご説明しました。

 次に、具体的な資産管理法をご提案するうえで前提となる「資産運用の基礎知識」をお伝えしたいと思います。
 主なポイントは、以下の5つです。

 ①資産管理に活用する「株式」「債券」とは、どのような性質を持つ資産なのか
 ②多くの方が資産管理に活用しやすい金融商品「投資信託」とは、どのようなものか
 ③リスクを抑えて運用するための「長期」「分散」「積み立て」とは
 ④「株式ファンドは積み立て投資」「債券ファンドは一括投資」をお勧めする理由
 ⑤6000本近くある投資信託から、投資すべき商品を選ぶポイント

 次回からは、この5つのポイントについて順番に説明していきます。

(※本稿は『インフレ・円安からお金を守る最強の投資』の一部を抜粋・編集したものです)

朝倉智也(あさくら・ともや)
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号(MBA)取得。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。1998年モーニングスター株式会社(現 SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)設立に参画し、以来、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。SBIホールディングス株式会社 取締役副社長を兼務し、SBIグループ全体の資産運用事業を管掌する。主な著書に『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。