自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

「もっと安くできるんでしょ」と言われた時、頭のいい人はどう答えるか?Photo: Adobe Stock

交渉でも1勝を譲る

交渉で一番難しいのは、先にこちらの手を明かしてしまうこと。

つまり条件や希望が先にバレてしまった場合です。

たとえば、「Aさんから聞いたんだけど、このサービス、本当は1万円でできるんですよね」と最低価格を交渉相手のBさんが知っていたとします。

このとき「え、この値段でしかやっていませんよ」嘘をつくことは絶対にやめてください。

AさんからもBさんからも信用を失ってしまいます。

まずは「はい、実は1万円でもできます」素直に認めてください。

ただし、「Aさんのときは、実は〇〇と□□と△△という条件があって、タイミングもあったので1万円で受けました。Bさんの場合、この条件を満たすことができないので、1万円で提供する場合は、このような条件となります」と条件をつけることができれば、理路整然と説明してください。

それも難しい場合は、素直に1万円で引き受けることも一つの手です。

この本で紹介したように「1勝を譲る」と考えましょう。

長い目で見て、今回は気持ちよく勝たせておき、あとから取り返せばいいのです。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)