ピザハットやドミノピザが、配達料やサービス料を導入しています。「また値上げの話か…」と思った方、これはただの値上げ話ではありません。実はピザハットが導入した「配達料250円」作戦は秀逸なのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
ピザハットは「250円」
ドミノピザは「上限299円」値上げ
宅配ピザ大手のピザハットが4月18日から順次、それまで無料だった配達料について、250円徴収に変更する決定をしました。まず50店舗で導入して、6月19日からは全国の店舗に拡大するそうです。競合のドミノピザは、昨年10月にサービス料の徴収を導入しています。299円を上限に、税込み注文代金の6%をサービス料として徴収するという仕組みです。
どちらのチェーンもコストアップをその理由としています。人材確保のための人件費アップ、小麦などの原材料の高騰、水道光熱費の上昇など、ピザ店の経営環境としてはコストアップ要因が重荷になっています。
冒頭のピザハットはちょうど開業50年の節目の年にあたるのですが、配達を無料で続けることはどうしても難しくなったと今回の決断を説明しています。
サービスの中身を考えると両社ともわずかな値上げではありますが、それが経営にどう影響するのでしょうか? ウーバーイーツの普及のおかげで飲食店の宅配ライバルも増えています。宅配ピザ業界のプチ値上げは、成功するのでしょうか?