突然だが、あなたの職場の「仕事ができる人」を何人か思い浮かべてみてほしい。おそらくその人たちには、「数字に強い」という共通点があるのではないだろうか?
全国3000社が導入し、大きな反響を呼んでいるマネジメント法「識学(しきがく)」の代表・安藤広大氏の近刊『数値化の鬼』は、まさに「数字に強くなる=仕事ができるようになる」という発想で、「数値化」の思考法を伝授する1冊だ。
本稿では、シリーズ累計70万部を突破している本書より一部を抜粋・編集して、「仕事を教えるのがヘタな人」のざんねんな共通点を明かす。(構成/根本隼)
いち早く「変数」に気づけるプレーヤーになろう
成果を出すために重要なのは、仕事の改善につながる「変数=変えられること」を見つけて、「変えられないこと=定数」には早々に見切りをつけることです。
いち早く変数に気づくためには、業務の工程を分けて、数字をかぞえて、「なぜ?」という問いを繰り返していくしかありません。
これを、上司から言われる前に、自分で考えることができるようになると成長につながります。
仕事を教えるのがヘタな人=数値ではなく感覚で仕事をしている
頭の中で妄想するのではなく、実際に行動した数字から考えていくのがポイントです。いくら脳内でシミュレーションしても意味がありません。
急成長するプレーヤーは、1人残らず、こうした仕事の進め方をしています。
人当たりがよくて営業スキルに長けていて、なんとなくビギナーズラックでうまくいく人もいるかもしれません。
しかし、そういう人はどこかで壁にぶち当たります。あるいは、人に教えるときに教え方がわからず、「営業力を磨け」「足で稼げ」「気合を見せろ」といったことしか言えません。
なんとなくうまくいってきた人ほど、「○○力」という言葉を使って逃げます。これは、数値化と反対の概念です。
「変数を見つける」という作業は、自分の行ないが間違っていたことを認める作業でもあるので、苦しさがあるかもしれません。
しかし、ここで向き合える人には必ず成長が待っているので、それを信じましょう。
(本稿は、『数値化の鬼』より一部を抜粋・編集したものです)