楽天とアマゾン
ビジネスモデルの違いだが…

 こんな状況になっているのは、両者のビジネスモデルの違いが大きいのだろう。アマゾンは基本的に商品を仕入れて販売する巨大な小売店に近い。

 一方、楽天市場は出店社を募るまさに「市場」である。

 ただ、われわれ買い物をする側にとってビジネスモデルは関係ない。買い物がしやすく消費者の方を向いているアマゾンが使いやすいとしか思えない。一方、楽天市場は、消費者の方を向いているのは出店している小売店で、楽天市場の運営自体は出店者の方を向いている感が強い。

 ズバリ最安値商品が一発で表示されたなら、出店者が減ってしまうということもありそうだ。

「楽天経済圏」と呼ばれるポイントなどを使いこなすとお得に買えるケースもあるだろうが、すべてを考えて買い物をできる人は多くなく、個人的にはほぼアマゾンを利用している。

 もちろん、楽天市場にも産直の食品のように魅力的な商品もある。ただ、こちらも情報提示が分かりづらく、なかなか選びづらいと感じるのだ。

 日本の企業が運営する楽天市場を応援したい気持ちもあるのだが、あまりの使いづらさ、価格差を考えると、現時点ではアマゾンに軍配を上げざるを得ないのだ。