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ある中国人が羽田空港で体験したことをまとめた動画が、中国で大きな反響を呼んでいる。「感動した」「泣けた」と大絶賛なのだが、日本人の感覚では「そんなにすごいこと?」と疑問に思うような内容だ。これに限らず、日本に来た中国人は、意外なところに喜び、感心する。しかし逆に、日本人が思う「おもてなし」が逆効果になっている場面も珍しくないという。(日中福祉プランニング代表 王 青)

羽田空港で撮影した、ANAの女性スタッフの動画が大きな話題に

 先日、東京在住の中国人男性インフルエンサー・@東京温哥さんが、中国の動画プラットフォームに投稿した動画が大きな反響を呼び、話題になった。温さんの友人Aさんが羽田空港で撮影した動画を引用し、解説付きで投稿したものだ。@東京温哥さんの了解を得て、動画の内容を紹介する(30秒くらいから空港の様子が始まる)。

 彼の友人Aさんが、東京から富山へ出張に向かったときのこと。羽田空港に到着した時点で、もう搭乗時間ギリギリだったため、ANAのスタッフがAさんを搭乗口まで案内することになった。ANAのある女性スタッフは、片手でAさんのキャリーケースを持ち、長い通路やエスカレーターを全力疾走。途中、キャリーケースを右手、左手と持ち替えながら、とにかく一生懸命先へ先へと走る。

 その姿に胸を打たれたAさんは、彼女の後ろについていきながら、途中からその様子をスマホで撮影していた。なんとか2人が搭乗口に着くと、その女性スタッフは嫌な顔をするどころか、「ありがとうございました。お気をつけて、いってらっしゃいませ」と笑顔でAさんを見送った。Aさんの話によると、およそ1kmは走ったという。