一般NISAとつみたてNISA
今年の投資はどちらを選ぶ？

　さて、金融機関を選び、全世界株式のインデックスファンドに投資すると決めた場合、残る問題は、今年のNISA投資をどうするかだ。一般NISAを選ぶのか、つみたてNISAを選ぶのか。

　大きな決定要素は、将来見込まれる投資金額だろう。

　年間360万円、5年目に1800万円の新NISAの投資枠がすぐに埋まる予定の投資家は、40万円×20年間の非課税運用が可能なつみたてNISAの方が、120万円×5年の一般NISAよりも、より大きな非課税運用のメリットを得られる公算が大きいと考えられる。「年1回積み立て」の設定で40万円投資するといい。

　一方、5年後程度の将来を想定したときに1800万円の投資枠に大きな「空き」が見込まれる投資家の場合（こちらの方が多数派ではないかと推測するが）、120万円の投資を5年運用した後に、新NISAの投資に回すといい（ただし、一度換金が必要で、新旧NISA口座間の「横滑り」はできない）。そのため、非課税運用のメリットを早く享受できる一般NISAでの投資が有利になるだろう。年内に120万円投資するといい。

　冒頭で述べたように、金融機関の動きは既に始まっている。読者には、あくまでも「自分で損得を考えて」新旧NISAの制度を上手に使ってほしい。