「部署ガチャがハズれ」と嘆く人がはまる無意識の罠、“貧乏くじ癖”の脱出法とは写真はイメージです Photo:PIXTA

「この部署(上司)は、自分と合わない」「どこに行っても自分は“貧乏くじ”を引いてしまう」――。5月は「部署ガチャ」にハズれ、ストレスに苦しむ人が増える季節です。実は、貧乏くじを引く「損をしがちな人」には共通する思考のクセがあります。「無意識に定着」するのが恐ろしいところです。その正体と、2つの対処法を解説します。(ストレス・マネジメント専門家 舟木彩乃)

5月は「部署ガチャ」の結果で
ストレスに苦しむ人が多い

 5月は新緑が美しく過ごしやすい季節である一方で、新年度の環境変化に適応するためエネルギーを使い果たし、心身ともに疲れを感じる人が多い時期でもあります。特に、入社や異動などで“部署ガチャ”にハズレた人は、大きなストレスを感じているのではないでしょうか。

 今回は、“部署ガチャ”にハズれ「貧乏くじを引いてしまった」と嘆いている方の事例から、そうなってしまうメカニズムや対処法をご紹介します。

※本稿は、拙著『過酷な環境でもなお「強い心」を保てた人たちに学ぶ 「首尾一貫感覚」で逆境に強い自分をつくる方法』(河出書房新社)から、一部抜粋しています。また、相談事例はプライバシーを保護するため、実際の相談事例に適宜改変を加えています。

職場の先輩からのいじりで困っている
 (吉田さん:女性・20代前半) のケース

 4月に大きな人事異動があり、総務部から営業企画部に移れることになり内心ワクワクしていました。デスクワークが多かった総務部での仕事は、事務作業が好きではない私にとっては苦痛なことが多く、異動願を出していたので希望がかなったわけです。ところが、異動先の部署には、悪夢のような偶然が待ち構えていたのです。