人付き合いが苦手で、どうコミュニケーションすればいいのかわからない。
それゆえ必要以上に気を遣ってしまったり、不自然な笑顔や言葉を使ったりして、かえって嫌われてしまう人も…。
口下手でも、人見知りでも、他の人たちとうまく付き合うためのコツはあるのでしょうか。
そこで、30代で経営者歴10年以上、『20代が仕事で大切にしたいこと』著者の飯塚勇太氏に、失敗しないコミュニケーションの方法について伺いました。
(編集/和田史子)
コミュニケーションは「失点」しなければいい
社会に出たら、常に「他人」が評価者となります。
ここを意識しすぎて「ありとあらゆる人との会話がおっかなびっくりになってしまう」という人がたまにいます。
「嫌われないようにしよう」としたり、あるいは過剰に「好かれよう」としたりして、すべての言動が演技っぽく、嘘くさくなってしまう。「嫌われたくない」「好かれたい」と考えすぎると、かえって言動が不自然になってしまいます。
以前の記事でもお伝えしましたが、仕事に限らず何をするのにも「自然体」が一番です。
無理に好かれる必要はありません。もっと気楽に考えましょう。
まずは「0点」をとろう
私は仕事のコミュニケーションにおいて、まず「0点」をとろうと心がけています。
これ以上はがんばりません。
加点もなく、失点もない状態。これが「0点」です。
仕事のコミュニケーションは「0点」で十分なのです。
・上司からの呼びかけを無視する
・「は?」と威圧的な態度で返事をする
上司にタメ口で話しかける。これらはいずれも、コミュニケーションとしては「大失点」です。
・上司から呼びかけられたら「はい」と返事をする
・顔と体を正対させて話を聞く
・敬語で話しかける
これらは、特別に加点されるような要素こそないものの、これといってマイナス点を食らうような要素もありません。
つまり「0点」のコミュニケーションです。
「0点」さえとれれば、仕事は滞りなく回ります。
仕事に限らず、さまざまなコミュニティにおいても、まずは「0点」さえ及第点です。
まずは「0点」を第一の目標にしましょう。
サッカーのリーグ戦では0対0の引き分けは「勝ち点1」になります。
コミュニケーションも同じ。相手との関係においてプラマイゼロであれば「勝ち点1」、これで十分です。
(飯塚勇太著『20代が仕事で大切にしたいこと』から一部を抜粋・改変しています)
株式会社サイバーエージェント専務執行役員
1990年神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。
2011年、サイバーエージェントの内定者時代に、友人らと開発・運営した写真を1日1枚投稿し共有するスマートフォンアプリ「My365」を立ち上げ、21歳で株式会社シロク設立と同時に代表取締役社長に就任(現任)。2014年、当時最年少の24歳でサイバーエージェント執行役員に就任。2018年株式会社CAM代表取締役、2020年株式会社タップル代表取締役に就任(現任)。2020年サイバーエージェント専務執行役員に就任(現任)。
『20代が仕事で大切にしたいこと』が初の著書となる。