この本は100万円以上の価値がある!」東証プライム上場社長で現役マーケッターである「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長が絶賛。大きな話題となっている一冊の本がある。それが、コピーライティングの第一人者である神田昌典氏が25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。

ワイン専門店Photo: Adobe Stock

ニッチとは?

 次にニッチだ。

 ニッチとは「マーケットのすき間」。他の人がやらない特定の小さなマーケットを指す。

 例を挙げてみよう。

 一般的な酒店は、日本酒、ワイン、ビールなど多くの種類を扱っている。

 しかし、日本酒専門店やワイン専門店となると、ターゲットが絞られる。ワイン専門店にビールを買いにいく人はいないので、ワインに興味がある人がくる。

 ワイン専門店でも「チリワイン専門店」となると、さらにターゲットは絞られる。ビール好きはもちろん、フランスワイン好きはターゲット外。

 このような限定されたマーケットを「ニッチ」という。

 なぜ、わざわざ、マーケットを小さくする必要があるのか?

 「差別化」するためだ。量販店が扱わないレアものを扱うことで、独自性が出せ、それが目あての顧客にアプローチできる。

グローバルなマーケットで
圧倒的なシェアを確保する方法

 さらに、ニッチに特化するメリットは、自分の専門性を発揮でき、同じ興味・関心の顧客が集まってくるので日々楽しいことだ。

 うまくいけば、マーケットが空いているすき間を狙えるだけでなく、自分が本当に好きな分野に特化してやりがいも得られる。

 経済産業省は、世界マーケットのニッチ分野で勝ち抜いている企業や、国際情勢の変化の中でサプライチェーン上、重要性を増している部素材等の事業を有する優良な企業113社を、2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」として公表している。

 2020年版の選定企業を見ると、中小企業だけでなく、川崎重工業株式会社が航空用ギヤボックス製品の分野で、また田中貴金属工業株式会社が燃料電池用触媒の分野で選ばれている。

 このように、会社全体ではなく、一部の商品・サービスで、ある分野に特化すると、グローバルなマーケットで圧倒的なシェアを確保することができる。

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【9割の人が知っていそうで知らない】“すき間市場”で圧倒的シェアを取るシンプルな仕掛け

(本原稿は、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)