この本は100万円以上の価値がある!」東証プライム上場社長で現役マーケッターである「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長が絶賛。大きな話題となっている一冊の本がある。それが、コピーライティングの第一人者である神田昌典氏25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。これまでスマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介してきた。今回は著者・衣田順一氏に「優秀に見えるのに仕事が遅い人の意外な特徴」を聞いた。

仕事が遅いPhoto: Adobe Stock

仕事がデキる人の共通点

 世の中には、仕事が速い人と遅い人がいます。

 スムーズに仕事を進められる人は、仕事がデキる人。

 モタモタして時間がかかるわりにアウトプットできない人は、仕事がデキない人といわれます。

 その違いは一体どこにあるのでしょう?

 仕事でもコピーライティングでも、デキる人の共通点があります。

 それは、

 うまく「選択肢」を提示できるか

 顧客に接するときも、部下が上司に接するときも同じです。

仕事がデキない人の質問

 よく「どうしましょうと聞くな。自分で考えろ」と言われます。

 では、自分で考えるとはどういうでしょう?

 部下が上司に対して

「どうしましょう?」
「どうしたらいいでしょうか?」

 と聞くのは、選択肢ゼロのため、最も拙い質問です。

 仕事がデキない人は、すぐこの言葉を発してしまいます。

頭がよさそうに見えて、実は仕事が遅い人

 では、

 「私はこうしたいんです!!」

 と自分の意見をはっきり言えばいいのか?

 実はこのパターンは、頭がよさそうに見えて、仕事が遅い人が多い。

 なぜでしょう?

 この場合、選択肢が1つしかないので仮にNOだった場合、一から案を練り直し、出直さなければいけません。

 一発で文句なしの提案ができればいいですが、それで決まるのは稀。

 そこで、重要になってくるのが、あらかじめいくつかの選択肢を用意することです。

 選択肢は2つ、または3つがいいでしょう。

 AかBの2案、A、B、Cの3案を準備しておくのです。

 4案以上だとかえって選びにくくなります。選択肢が多すぎると、人は意思決定しにくくなるのは、心理学の研究でも明らかにされています。

 それに加え、選択肢が多い=絞りきれていないので、十分考えが練られていない可能性があります。

 しかし、たとえ選択肢を用意しても、上司に「どれにしましょうか?」と聞いてしまうと上司に「自分で考えろ」と言われるので、選択肢がないのと同じになってしまいます。

「仕事がデキる人」の提案法

 そこで「仕事がデキる人」はこう言います。

「可能性としては2つか3つの選択肢がありますが、
私はこれこれの理由で、この案で進めたいと思います。
よろしいでしょうか?」

 この場合、たとえ選んだ理由が間違っていても、上司から「こちらの案のほうがいい」とすぐアドバイスがもらえます。

 上司から「NO」と言われても、そのまま持ち帰らず、その場で方向性を決められます。

 私の大手企業時代の経験から、最初のうちは自分の選択が的を射ないとしても、意識して選択肢を考え、それがベストか自分で考える習慣をつけていると、すぐに適切な判断ができるようになります。

 我々の25年の経験とノウハウを凝縮した『コピーライティング技術大全』には、「選択肢の提示の仕方」をはじめ、仕事がデキると言われる言葉の法則が書かれています。