20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

フランス式庭園を中心に歴史的な建物が立ち並ぶ

 最寄りの国立駅はJR中央線で新宿から30~40分。周囲は高級住宅街だが、安い飲食店もそれなりにある。国立駅から一橋大学に向かって延びる「大学通り」は四季を通して風情がある。「地方から都会のイメージで上京してきたら、意外と田舎だった」と驚く学生もいる。正門を入ると、フランス式庭園を中心に歴史的な建物と緑豊かな自然が調和して、独特の景観が広がる。一般の親子連れがピクニックをしていたりして、和やかな雰囲気だ。ドラマの撮影もよく行われている。

 図書館の前には瀟洒な池がある。昔は「池落ち」といって学園祭期間などに飛び込む学生もいたが、90年代に禁止された。キャンパス内に多くの品種の桜があり、「春の桜吹雪は絶景」という。

 敷地は広くないので活動範囲は限られ、学内のコミュニティも狭め。友人はつくりやすいが、噂はすぐに広まる。どこか高校生のノリが続いている感じだ。圧巻なのは附属図書館で、社会科学を中心に約206万冊の蔵書を誇る。大学が国立に移転した1930年に竣工しており、当時の面影を残した空間で勉強できる。学会や国際的なシンポジウムの開催も多め。

 西武多摩湖線の一橋学園駅には、小平国際キャンパスがあり、留学生用の寮やスポーツ施設などが置かれている。