武田薬品やアステラスを上回り
シンバイオ製薬が首位に

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い医薬品会社ランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が50人未満の企業は除外している。対象期間は2021年4月期~22年3月期。

 医薬品業界の中でランキング上位に入った企業の顔触れは、どうなっているのか。早速、ランキングを見ていこう。

 1位はシンバイオ製薬で、平均年収は1194.1万円(平均年齢50.1歳、従業員数141人)だった。

 がん・血液疾患・ウイルス感染症の治療薬に強みを持つシンバイオ製薬は、本稿で分析対象とした21年12月期に抗がん剤「トレアキシン」の自社販売を開始。収益力を強化し、前年の最終赤字から黒字化を果たした。

 翌22年12月期もトレアキシンが堅調に推移し、売上高が100億円を突破したほか、約12億円の純利益を計上した。

 だが、トレアキシンの後発医薬品が発売されたことや、新薬開発に向けて研究開発費を増額することなどから、23年12月期は減収と最終赤字転落を予想している。

 その状況下で、今後もランキング1位を維持できるのか注目だ。