変わらぬ早慶の圧倒的強さ
次点は関学・同志社の関西勢

 22年のランキングでは、東京海上日動火災保険は1位に早稲田大学が浮上。慶應義塾大学が2位に下がり、3位に同志社大学と関西学院大学が浮上した。三井住友海上火災保険は1位慶應義塾大学、2位早稲田大学、3位明治大学で不動。損害保険ジャパンは1位慶應義塾大学と2位早稲田大学が不動で、3位は同志社大学が単独になった。

 損害保険ジャパンで21年にはランク外だった上智大学が10位に入ったことで、3社ともにランクインすることになった。一方で、東京海上日動火災保険と損害保険ジャパンで21年はランクインしていた神戸大学が、22年では2社ともランク外となった。

 採用人数から見ても、早稲田大学と慶應義塾大学が3大損保で圧倒的に強いことが分かる。次いで関西勢の関西学院大学と同志社大学が上位に食い込む。MARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)もランキングに多く入っており、日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)は入っていない。

 3大損保は以前から文系学生からの人気が根強い。業界最大手で安定した経営基盤があり、給料も日系企業の中では比較的高く、福利厚生も充実しているというイメージがあるためだ。

 そのため顔ぶれは21年と22年で大きく変わってはおらず、上位・中堅の私立大学を中心に比較的固定化されていることが分かる。また損保には「アクチュアリー」という確率論・統計学などの数理的手法を活用した専門職もあるためか、東京大学、大阪大学といった難関国立大学からも一定の人気があることがうかがえる。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。立教大・青山学院大以外は、大学院修了者を含む。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。(調査/大学通信)