マッキンゼーで叩き込まれた超速仕事術写真はイメージです Photo:PIXTA

元マッキンゼーで、現在は経営者へのエグゼクティブコーチング、人材戦略コンサルティングを行う大嶋祥誉氏が、新刊書『マッキンゼーで叩き込まれた超速仕事術』を上梓。本書からの抜粋で、仕事のスピードを劇的に速める働き方のノウハウを解説する。

一つの仕事に集中するほうが
効率は上がる

 たくさんの仕事をハンドリングする人が、同時並行的に案件を処理する。一見すると「仕事ができる感」があります。しかし、仕事のスピードを上げるうえでは、ひとつの案件にフォーカスすることが重要です。

『SINGLE TASK 一点集中術』(デボラ・ザック著、栗木さつき訳/ダイヤモンド社)という本には、「あたふたとせわしなく働いている社員たちは1日に500回も注意を向けるタスクを変えるが、もっとも能率の高い社員たちは注意を向けるタスクを変える回数がむしろ少ない」というハーバード大学の研究結果が紹介されています。

 人間の脳は、物事を同時に処理するようにはできていません。企画書を途中まで書いたところで会議資料づくりに着手し、それが完成しないままメールの返信を行い……という具合に目移りしていると、結局は生産性が低下し、仕事の質も落ちていきます。ひとつの仕事にフォーカスし、着実に完了させていったほうが効率的です。