さんまくんはまだ独身でしたが、あっさり答えました。
「大﨑さん、しゃーないもんは、しゃーないんちゃうん?」
誰かに背中を押してほしくて
あの時の言葉は、それだけなのに、ありがたかった。
離婚は100%僕が悪かったのに、「しゃーない」という言葉にほっとしました。同時に、自分のいやらしさを嫌というほど知りました。
「離婚しようと思う」と僕が言えばさんまくんが「そうか」と答えることは、最初からわかっていました。離婚相談の体をとっていましたが、相談ですらなかったかもしれません。
・自分の決めたことについて、誰かに同意してほしい
・相談することで、少しでも、自分が抱えるストレスを減らしたい
僕がしていたのはまさにこの2つで、さんまくんのすぱっとした温かさと同じくらい、自分の情けなさと卑怯さが、じわじわと身にしみました。
何を相談しようと、決めるのは自分です。誰かに相談したところで、その誰かが解決してくれるはずもないんです。
本当に悩みを解決したいのなら、自分に相談するしかない。自分の悩みに答えを出すのは、自分だけだ。
僕はさんまくんへの離婚相談の一件以来、そんなことに気づき、他の誰かに相談することがますますなくなりました。