2023年の首都圏中学入試の受験者総数は過去最高を記録した。開成、麻布、桜蔭、雙葉、筑駒、渋幕、武蔵、海城……東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、特別に一部を抜粋して紹介する。

ひとりっ子の才能を伸ばすために、親が絶対に忘れてはならない1つのことPhoto: Adobe Stock

ひとりっ子の親ほど、わが子の短所が目に入ってしまう

 ひとりっ子の短所は、長所と表裏一体です。

 たとえば、マイペースというネガティブに捉えられがちな一面は、継続力や独創性という長所になります。

 どんな子どもにも短所はありますが、第一子ではとくにそこに目が行きがちです。

 しかし、短所は長所の裏返しだということを忘れずにいましょう。

 また、ひとりっ子の親は、「わが子をひとりっ子にしてしまった」という罪悪感を抱いているケースもあります。

 そのようなネガティブな捉え方は、せっかくのひとりっ子の優位さを台無しにしてしまいます。

 そこで、「ひとりっ子だからのんびりしていていいね」「ひとりっ子は理解が早いね」というように、「ひとりっ子はラッキー」という文脈で褒めてみましょう。

 そういう習慣が、子どものみならず親の自信も醸成してくれるでしょう。