正解は1
解説 キャベツにたとえると、「時価総額」はキャベツ1玉(丸ごと)の値段、「株価」はキャベツ1玉を千切りにした“一ひと欠かけら片”の値段。
株価は、あくまでも会社全体の価格(時価総額)を細かく分けたうちの“一欠片”につけられた“単価”でしかありません。
会社を丸ごと買うには
いくら必要か?
日本の時価総額トップは「トヨタ自動車」(7203)ですが、その金額は約38兆円(2023年7月9日時点)です。
時価総額というのは、その会社を丸ごと買ったときの価格ともいえますから、仮に約38兆円あれば、理屈のうえではトヨタ自動車という大企業を丸ごと買収できるわけです。
トヨタ自動車の株価は約2300円(同)で、発行済み株式数は約163億株あります。つまり、トヨタ自動車の株価は、全株式数の約163億分の1にすぎないということ。これを81万人以上の株主が分けあって、保有しているのです。
株投資で「時価総額」を
どう生かせばいいのか?
時価総額は、その会社の規模や今後の成長余力(伸びしろ)を測るモノサシになります。しかし、現時点の株価が、ほかの会社に比べて高いか低いかは、今後の株価の成長に、なんの関係もありません。
ほかの会社と比べて、株価が低い会社ではなく、時価総額が低い会社は、それだけ伸びしろが残されていると考えられ、今後大きく成長する可能性が高いといえます。
そう考えると、トヨタ自動車のように、すでに時価総額が大きな会社は、これから株価が大きく成長するとは考えにくいことがわかります。
株式投資というと「株価」が注目されがちなのですが、本当に注目すべきなのは会社を丸ごと買ったときの値段である「時価総額」です。
ポイント 株価より「時価総額」に注目!
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。